向日葵のある風景には、強い夏の日差しがあります。
日本に住む私達にとってそれは夏を象徴する花です。
向日葵は浴衣によく使われる柄でもあります。
いくつもの柄を描いては捨ててきました。
その中で一番はじめに布にしたのがこの向日葵の柄でした。
向日葵は自らを照らす物にその大きな花を向けます。
彼らが見つめるその太陽の光こそが、この世界に色を生み出します。
そしてその光の下で彼らは輝きます。
向日葵は私達にとって、表現すべき色の世界、その象徴です。
2つの色の組み合わせによって、素材は表情をまったく別の物に変えます。
イメージに沿う色をいくつも出して、組み合わせを試し、そこから生まれた2つの向日葵。
思い出の向日葵〈color:ピンク×イエロー〉と、
太陽に輝く向日葵〈color:ブルー×ピンク〉。
過去と未来を見つめる小さく健気な向日葵の花畑。
その色がどこかの誰かの物語に結びつくことを祈りつつ。